Window Space 窓のふるまい学/
東京工業大学 塚本由晴研究室編


閉じられた空間にぽっかり開く外世界とのつながり=窓。アトリエ・ワンの塚本由晴率いる研究室のメンバーが世界各地を回り、それぞれの場所でそれぞれの進化を遂げた窓と、その周りにデザインされた空間を考察する。光が溢れ、風が通り、外の風景を形作る場所。そこへ、人々が集い、花を飾り、空を見上げ、生活が生まれる。場所が変われば窓の形も生活空間もがらりと変わる。アジアの窓とヨーロッパの窓が違うように、お城の窓と、教会の窓も違う。インテリアとエクステリアの境界線である窓という存在の豊かさを知る。

Nice To Meet You Too/
Victionary


企業の顔ともいえる、名刺やパッケージングをはじめとしたビジュアルアイデンティティを纏めたカラフルな一冊。ミニマルに魅せるもの、仕掛け絵本のように手の込んだもの、「名刺=一枚の紙」という概念をふき飛ばしてくれるもの、など、貰ったらきっと笑顔になって「Nice to meet you too!」と返事をしたくなるような名刺たち。賑やかで元気いっぱいなビジュアルの挨拶集。

The Play Book/
Alex S. Maclean


「遊び/動き」という観点からデザインされた様々な場所。例えば、プール、遊園地、野球場、公園、駐車場…。そんな場所を空から眺めてみると、こんなに新しい風景が広がります。まるでミステリーサークルやストーンヘンジ等、謎に満ちた遺跡のような建造物や模様たち。一見普通の遊び場に見えても、「刑務所のハンドボールコート」「違法のテニスコート」「果てしないカーブの続くカートサーキット」「試合中は車を出せないスタジアムの駐車場」など、不思議な場所も多い。

     

The Geometry of Pasta/
Caz Hildebrand & Jacob Kenedy


パスタの幾何学。その名の通り、様々な種類のパスタをデザインモチーフとして幾何学的に考える、辞典のような一冊。デザインの観点からみると、スパゲッティやニョッキ、ペンネもこんなに魅力的なカタチに。それぞれのパスタについての説明に加え、レシピも掲載。けれども、通常のレシピブックの様な料理写真は皆無。フラットなグラフィックデザインで、ひたすらにパスタの美しい造形をみせてゆく新しいパスタの本。

Less and More/
Dieter Rams


『より少ないことがより良い』の信条のもと、ドイツのブラウン社を中心に数多くのデザインを手がけてきたプロダクトデザイナー、ディーター・ラムス。アップルのデザイナー、ジョナサン・アイヴスにも影響を与えたと言われる彼のミニマルなプロダクトたちは、無駄な装飾をそぎ落とし、それにも関わらず、見ていると手を触れたくさせるどこか人間らしい暖かみをもつ。決して強い主張はしないけれど、すっとその場にとけ込んでくれる。そんな素敵なデザインの数々。

Manolo’s New Shoes/
Manolo Blahnik


ファッションデザイナー、マノロ・ブラニクのデザインした靴たちのドローイング集。世界中のセレブリティに絶大な人気を持つ、ブラニクデザインの靴たち。『Sex and The City』のキャリーは、ブラニクの靴のために強盗に撃たれかけたり、破産しかけたり…、つまり、かけがえのない素晴らしい靴たちということ。それらの靴が立体になる前、ブラニクによって描き出される鮮やかなデザインは、新種の花たちの様な有機的な美しさに溢れる。ロシア、自然、マリー・アントワネット、クリスマス、モダン…モチーフによってがらりと変わる世界観も魅力的。

     

世界を変えるデザイン/
シンシア・スミス


1日平均収入が2ドル以下の発展途上国の人びとに対して、デザインができることは何か、どんなデザインが求められているのかを説いた展覧会「世界を変えるデザイン展」に合わせ発行されたのが本書。ここで言うデザインは、エレガントなパッケージングやグラフィックデザインではなく、生きていくためのデザイン。例えば、マラリアを防ぐ、水汲みを楽に、奇麗なトイレを…。そんな命に関わる願いが、軽やかなデザインアイディアによってかなえられてゆく。まだまだ、デザインにできることは多い。

crEATe./
The Future Laboratory


食べるという行為をとりまく状況を考察。食べ物そのもののデザインはもちろん、食器、パッケージ、食空間など、あらゆる観点から現在の「食」をとりまく状況を「Food Activists」「Wholehearted」「Smart Food」「Packaging」「Food Space」「Typologies」「Future Solutions」の七つの観点から読みといてゆく。長い歴史のなかで洗練され、細分化し、多様化を続ける食の分野における、デザインのありかたを考えさせられる、ゴージャスなビジュアルブック。

The Selby is in your Place/
Todd Selby


ニューヨークの写真家&ブロガー、トッド・セルビー。人々の部屋を尋ね、写真に撮り、住人のくらしを記録してゆく。ありきたりのお宅訪問も、彼の見識眼とデザインへのこだわりをフィルターにすると、こんなにもおしゃれでウィットに富んだものに。ショールームやハイエンドなインテリア雑誌では決して見る事が出来ないであろう、ちょっと散らかったあの人の生活感を上間見る事ができる。登場人物は、カール・ラガーフェルド、テレンス・コー、オリヴィエ・ザーン、蜷川実花など一筋縄ではいかないデザインセンスの持ち主ばかり。

     

Misfit/
Hella Jongerius


インダストリアルとクラフトマンシップを自由に行き来し、セラミック、家具、テキスタイルなど多くのプロダクトを発表する、オランダのスターデザイナーの一人、ヘラ・ヨンゲリウス。2011年に発行された彼女の8年ぶりの作品集。300以上のカラー別に並べられた作品写真と、もう一度初心者のようにモノづくりの取り組みたいとベルリンに移住した彼女のインタビューを収録する。また、日本のマンガ雑誌にインスパイアされたというオランダ人ブックデザイナー、イルマ・ブームによるブックデザインも面白い。

balloon & gardens/
石上純也


注目の建築家、石上純也による大判の作品集。2007年、東京現代美術館の「space for your future展」で展示された1000立方メートル、1トンもの巨大なオブジェ「四角いふうせん」と、指先ほどの器の内部を空間としてとらえ、小さな草花をその小さな壁に展示する「小さな庭」、対照的な二つの作品を一切のテキストを排して写真のみで構成する。「建築とは空間をつくること」と語る彼らしい全く新しい建築デザイン書。

Inner Stad Auen. Inner city out/
Olafur Eliasson


現代アート界の最重要人物の一人、オラファー・エリアソン。2010年にベルリンで開催された大規模な展覧会にあわせ刊行された分厚い作品集。室内に沈まない太陽を作り、橋桁に巨大な滝を出現させるなど、アートと科学を絶妙のブレンドでデザインする彼による代表作を収録する充実の内容。温度や光、さらに湿度や匂いまでをも自在にコントールし、感覚・身体的なアプローチから観るものに新しい体験を提供する現代の魔法使いだ。

     

Moleskine Hand of the Designer


歴史的建築物の保護資金回収のために、2010年にモレスキンとイタリア環境基金(FAI)の共同で行われたチャリティ・プロジェクト「The Hand of the Designer」。ブルレック兄弟、マルティ・ギシェ、カリム・ラシッドなど世界の150人のスターデザイナーから寄付された貴重なスケッチをモレスキンのノートブック1冊にまとめた。どのページからもデザインの生まれる瞬間や磨き上げるプロセスを見ることができる。

The Hermes Scarf: History & Mystique


馬具メーカーからスタートしたエルメスの誕生から100年の1937年、第一号のスカーフが誕生した。今までとは全く異なる、鮮やかな色彩と洗練された図柄で、女性たちの心を瞬く間につかみ、一大ブームを巻き起こしたという。現在までに2000を超えるデザインが発表されてきた中から292枚を選び、1ページに一枚づつ収録した贅沢なコレクションブック。90cm四方に込められたストーリーを感じられる大判の一冊。

Hats An Anthology


ディオールやガリアーノとのコラボレーションでも知られる、英国人帽子デザイナー、スティーブン・ジョーンズ。彼の企画による展覧会がロンドンV&Aミュージアムで開かれた。17世紀のピューリタンの帽子から、1950年代のオート・クチュールの仕立て帽、現代デザイナーの帽子までが、成り立ちと共に紹介される。民族衣装や宗教服、さらには花畑や土星など、あらゆるものからインスピレーションを得て、高い技術で立体的な造形を作り出す。軽やかさの裏にある奥深い世界を垣間見れる。